健康

NZの厳しいタバコ事情と禁煙すべき理由

今年後半に義兄がニュージーランドに旅行で遊びに来るとの連絡がありました。

すぐに「こりゃ大変っ!」と思ったのは、義兄がヘビースモーカーだから。しかもかなり重量級の人なんです。

ニュージーランドに関心のある方にとってはこの国が「アンチスモーカー大国」であることはよく知られています。

しかし、私の義兄はそんなことは全く知りません。義兄に現地の状況を至急伝えておく必要に迫られ、ニュージーランドのタバコ事情を調べてみました。

 

|禁煙国を目指す政府の本気度


ニュージーランド政府は7年後の2025年には国全体をスモークフリー(禁煙国)にすることを目指しています。

しかし、現状のペースでは2025年にこの目標を達成することは難しいようで、さらに規制を厳しくしようという提案が昨年国会でなされたというニュースを読みました。

その提案の主な内容は以下の通りです。

⒈タバコを販売を許可する店を300店まで制限する

タバコを買うために隣町まで行かなくてはならないとなれば面倒だからタバコをやめようかな、と思う人も増えるだろうという提案です。

⒉ メンソール、糖質、ニコチンを制限する

タバコをやめやすくするために中毒性のある含有物を少なく制限してしまおうと言う提案です。

⒊ 購入可能年齢を上げる

2018年現在、ニュージーランドでは18才になるとタバコを購入することができます。

この年齢を4年後の2022年から毎年あげていくことで、ある年以降に生まれた人は将来にわたってニュージーランド国内でタバコを買うことをできなくしてしまおうと提案です。

⒋ 税を上げる

タバコに課税される税率を3年にわたり毎年20%ずつ上げていく提案です。

僕はタバコを吸わないのでタバコ一箱の値段が今いくらかわかりません。

ネット(Expatistan)で調べた情報ですが、オークランドでマルボロは27ドル(約2,100円/NZ$1=78円計算)!

カートンではなく、たった一箱の値段が2千円越えです。

日本でマルボロを買うと470円。ほぼ同じものの価格がここでは「約4.5倍」もします。これには驚きました。

タバコ価格の83%は税金で、それに15%のGST(消費税)が上乗せされています。

これだけで、喫煙がどれだけ経済的じゃないかというのは十分理解できるとは思いますが、「年間支出」にするとさらにインパクトがあります。

例えば、一日に一箱のタバコを吸う人の場合、タバコ税を年間$7,000(約55万円)を支払っています。この人の年収が45,000とすると収入の15%がタバコの税金だけで消えていく計算になります。

タバコをやめるきっかけには十分になりますね。

5. 最低小売価格を決める

2020年から全ての銘柄に適用される最低価格を決めてしまおうという提案です。

2010年当時、20本入りのタバコ一箱はおよそ11ドル、自分で巻くタイプの30グラム入りタバコは23ドル程度でした。

それが現在、それぞれの平均価格は25.45ドルと55.30ドルと倍以上になっています。

2020年にはいったいいくらになっているのでしょう?

 

|喫煙者を減らすために子供にも吸わせない


実際、ニュージーランドではどのくらいの割合の人たちが喫煙をしていて、そしてその喫煙率は下がっているのでしょうか?

オタゴ大学の専門家による喫煙データを確認してみました。

成人の喫煙率:18%(2007年)→14%(2016年)

劇的にとまでは言えませんが、過去10年で減少傾向にあるのは確かです。

日本の成人男性の喫煙率は28.4%(参考:JT全国喫煙者率調査)なのでそれと比べるとニュージーランドの成人喫煙率は低いと言えます。

ところで初めて喫煙を経験するのは何才くらいなのでしょう?

僕の経験では中学生になると悪ふざけでタバコを吸っていた友達がでいたのを覚えています。

ニュージーランドのYear10の学生(日本の中学生にあたる年齢)のデータでは、

8.2%(2006年)→2.5%(2015年)

調査した10年間で1/3以下に減少しており、ニュージーランドの子供の喫煙率は改善しているといえます。

日本の中学生の喫煙率も右肩下がりで減少していますが、2014年時点(参考:JT全国喫煙者率調査)ですと男子6.6%、女子3.8%とニュージーランドよりも高めになっています。

大人の喫煙率を下げるには、喫煙している大人を禁煙させるだけではなくその予備軍となる子供たちの喫煙機会を減らすことが大切なのかもしれません。

 

|健康に対する影響は?


国民全体の喫煙率を下げるには、禁煙を促すターゲットを喫煙率が高い人々に絞る必要があります。

統計によると喫煙率が最も高いのはマオリの人々で、男性が35%女性はさらに高く40%と上記全体平均の倍どころの話ではありません。

ニュージーランドで喫煙が原因で死亡したと考えられる人は13人/日もおり、年間にするとおよそ5,000人もの数に上るそうで、6人に一人の死因に喫煙が関連しているとの指摘がなされています。

日本の国立がんセンターが10年間調べた調査では、タバコを吸う人の死亡率は吸わない人よりも男性で1.6倍女性では1.9倍も高いことが報告されています。

喫煙率が高いマオリの人々は、マオリ以外の人々に比べて平均寿命が7年程度短いというデータもあり、健康を維持する上でNZ政府が禁煙を促す大きなな要因となっています。

 

|タバコを吸える場所って?


オークランドでは、公共の場所、ビーチ、駐車場、屋内施設、カフェ・レストラン(テラス席含む)、宿泊施設内など、ありとあらゆる場所で喫煙ができない状態になっています。

オークランド空港には指定された喫煙場所があるので、日本からの到着後、義兄にはそこで目一杯吸ってもらってもらい、あとはホテルの外の喫煙スペースを利用してもらうしかないと思っています。

日本からニュージーランドへ持ち込めるタバコの本数は50本です。義兄の場合おそらく「たった1日」で在庫が底をつきます。

持参したタバコがなくなった後、ニュージーランドで高額なタバコを買い、非常に肩身の狭い思いをしてタバコを吸うことになるのは目に見えていて、正直かわいそうにも思います。

義兄が以前「タバコの値段が高くなったら吸うのをやめようと思う」と言っていたのを思い出しました。タバコはなんとなく習慣で吸ってしまっていて、やめたくてもきっかけがないのかもしれません。

日本でも徐々にですがタバコの値段は上がっています。ニュージーランドで嫌な思をするかもしれませんが、今回の旅行が禁煙をするきっかけになり、健康でいてくれるといいなと密かに考えています。

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About りっく

観光ビザでニュージーランドへ渡航し、現地で働くために永住権取得。数年過ごした後、2005年日本に帰国。 宿泊施設運営、店舗経営、営業職などの職を転々と変えながら激しく働き貯金に励み、将来の目標である移住のため日本に住みながらニュージーランドに家を購入。 2018年、かねてからの目標であったニュージーランドへの移住計画を実行し現在ロトルアに在住。
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